君色
静かに寝息を立てて眠る須往の顔は本当に子供みたいで可愛らしい。


いつの間にか映画なんてそっちのけで、その天使のような寝顔にあたしは見とれていた。



ズルッ。


力を無くした須往の頭があたしの肩にコツンと当たる。



ドキッ。


ふわふわサラサラの金髪に肌を撫でられてくすぐったい。




あたしも自分の頭をコツンと須往の頭に重ねた。


何だろうこの気持ち。

くすぐったいような、じれったいような。



映画…まだ終わらないで欲しいな。


二時間なんて短いよ。

もう少しだけ
このままでいたい…。
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