君色
真っ白な紙の真ん中に、たった一言だけ残された彼女の言葉。


今さら、追いかけたところで俺は彼女に何を言うつもりなんだろうか。




こんなに後悔するくらいなら…


惑わされるんじゃなかった…。





あの時俺を受け入れた樹里の顔は、完全に円そのものだった。



一体いつまで…


俺はこの鎖に縛られながら苦しみ続ければいい?


やっと大切にしようと思えたものまで

お前は意とも簡単に奪っていくのか―――…。


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