君色
『まぁさ、気晴らしのつもりでちょっと顔出してよ!つまんなかったら先帰ってもいいし!』



うーーん…。

確かにこのままだとまた、北斗の事ばっか考えて一日が無駄に終わる気がするし…。



「仕方ないなぁ…そこまで言うならちょっとだけ顔だすよ」

『ほんと!?ありがとう!!助かるーーー!!』


そして、真智子は待ち合わせ場所と時間だけ告げて電話を切った。



待ち合わせ場所は駅前のカラオケで時間は18時だそうだ。


歌…あんまり得意じゃないんだけどな。


まぁ、歌わなければいっか。



午前中は少し散らかっている部屋をサクッと片付けて

午後は軽く買い物をし、早めに家へ戻って出かける準備を始めた。




そして、赤い光が街並みを照らす頃、あたしは駅前のカラオケ屋に向かったのだった。

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