君色
「………ん…」
なんだか身体が妙にくすぐったくて、その違和感にあたしの意識は呼び戻された。
まだ白い霧が残る視界の中に飛び込んできたものは、見覚えのない天井。
身体を起こそうにも何かがあたしの上に乗っていて、その自由を奪われていた。
え…ええぇぇぇぇ――――――――――っ!!!???
金縛りかとも思えたあたしの動きを封じているそれとは、なんと純平君その人だったのだ。
彼は、片方の手であたしの胸をまさぐり、美味しそうにその舌であたしの耳を味わっている。
ドンッ!!
身の危険を感じたあたしは力いっぱい彼を突き飛ばし、勢いよくベッドから離れた。