君色
――――――はっ!!
今何時だろう!?
あたしは慌てながら携帯の表示で時間を確認する。
22時38分…やばっ!!
お母さんに怒られるっ!!
あたしは隣で無防備に眠る純平君を、揺り起こした。
「あたしもう帰らなきゃ!!」
「あ、そうなんだ。送ってくよ」
…この人は最後まで紳士だなぁ。
と関心しつつも
素早く身支度を整えたあたしたちは、揃って仲良くホテルを後にしようとした。
その時―――――――…。
「樹里ちゃん?どうしかした?」