君色
「…心配かけて…ごめん。もう大丈夫だから…」
北斗が突き放すようにそう言うと、
中野も日向も何て声をかけていいのか分からないという、複雑な表情で彼を見つめた。
心配で心配で、きっと帰るに帰れないでいるのだろう。
大丈夫なわけが無い。
そんな思いつめた顔で
冷たい顔して
大丈夫だなんていわないでよ。
あたしたちにまで…
そうやって本心を隠しちゃうつもりなの?
あたしはだんだん北斗に腹が立って来た。
どうしてもっと頼ってくれなかったんだろう。
こうなる前に、どうして助けを求めないの?
あたしじゃなくても…日向や中野がそばにいたでしょ?
本当の仲間だと、思ってなかったって事なの?
今の北斗は…
すごく、すごく、かっこ悪いよ。