君色
「はは!そうかも?ま、せいぜい幸せになりやがれバカヤロ」


カチン。

なんか今日はいつもに増して嫌味っぽいな!



「今日の純平君凄いイジワル!!もっと素直に祝福してくれたっていいじゃん!」



あたしがそう言うと、純平君はため息をつきながらおもむろに立ち上がり、伝票を取ってあたしの横を通り過ぎる。



そして、


「あのさぁ…俺にだって一応、傷つくとか、そうゆう感情あるんだからね!」


と捨て台詞を吐いた。




そこであたしは初めて自分の言葉を後悔し、反省する。



「………ごめん」




あたしが後ろを振り返りながら謝ると

純平君もこっちを振り返った。




「樹里!おめでとう」


今度は笑顔でそう言ってくれた。




うん…。

ありがと。

純平君にも

少し遅れの幸せ…

きっと来るよ。

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