君色


ま…まぢですか。


「……………」


あたしは頬をつねってこれが夢か現実かを確かめる。


だって信じられないよ…。

女になびかない事で有名なあの須往北斗が…。


肩書きだけとはいえあたしの彼氏になったなんて…。



あたしの思考が夢か現実かを見極めている間に、須往北斗はこつぜんと姿を消していて

その場に一人、取り残されたあたしは

一限の授業に完璧に遅刻して行ったのだった。
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