君色


北斗の部屋は802号室。


その部屋のドアをいくらノックしても、結局本人が出る事はなかった。



やっぱりサボりか。



あたしが何気なくドアノブに手をかけると


カチャ…。


なんとドアが開いてしまったではないか。



え!?

いくらオートロックだからってちょっと物騒すぎない!?



「あの〜ごめんくださぁ〜い…」



やっぱり返事は返ってこない。



これ、中にはいったら不法侵入になるのかな?

でもこれだけ置いてすぐ出ちゃえば大丈夫だよね?


自問自答した結果、あたしは意を決して須往家の中へお邪魔する事にした。
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