君色


ガシャーン!!


見事に電池パックがはずれ、液晶にひびが入る。



「な…なにすんのよっ!!」

あたしは授業中だと言うことも忘れて叫びながら、使い物にならなくなった携帯を拾いあげた。


「隠し撮りなんかしやがって!きもいんだよ!!」


うっ…
まぁ確かにあたしも悪いけど!!でも!!

「だからって壊す事ないじゃない!!!弁償しなさいよ!!」

「はっ嫌だね!!」


コホン。

ザマス先生が咳払いをしてあたしたちの口論を止めた。


「授業妨害ですか?放課後職員室まで来なさい。市川さんに須往くん」


「「…………」」



あたしたちは反論する事が出来なかった。
< 5 / 270 >

この作品をシェア

pagetop