君色


「悪いけど…。俺はもう、誰とも付き合ったりする気ないから。変な期待持たれても迷惑」

「まどかが忘れられないから?」

「!!なんでお前がその名前知って…」



やっぱり図星か…。



「お見舞いに行った日…うなされてたよ。あたしの事、まどかと勘違いしてた」

「……………」

「彼女さんの事、凄く大好きだったんだなって、あたしにも十分伝わった。でも…このままそうやってずっと後ろ向いたまま生きていくの?」


思い出の人には勝てないかもしれない…。

でも、あんたには未来があるじゃん。


だから、背を向けないで欲しいよ。
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