君色
それは、今から4年も前に遡る。
その頃の俺は、手のつけようがない、どうしようもない奴だった。
気性が荒くて
短気で
殺人以外の事なら大抵やった。
政治家の父親と
弁護士の母親ってのはある意味厄介な組み合わせだ。
何をやっても親父が金で解決してくれて
母親は世間体を気にして見て見ぬフリ。
別にあいつらから諦められてる事に引け目なんて感じなかったさ。
むしろこのまま、俺の思うがままに世間を動かして、裏社会の帝王になってもいいと思ってたくらいだ。
だけど…
中学2年の冬。
俺はこの世でたった一人の天敵に出会う事になる。