君色


「北斗サン、北本の奴こないだボコッたから学校辞めちゃったらしいっすよ!」

「ふ〜ん。根性ねぇ奴」


北本は体育教師で、やたら偉そうな態度を取っていたのが前々から気に入らなかった。


ちょっと集団でリンチをかけたらあっけなく退職か。


まっ、生徒にあんなボコボコにされたらのこのこと学校に来れねぇだろうな。

威厳もクソもあったもんじゃねぇ。


そうやって気に入らない奴をこの学校からどんどん消して行って、俺の楽園を作ってやるんだ。


まっ、すでにほぼ全校生徒がと言っていい程、俺に逆らう奴なんかいないだろうな。



教師だって例外じゃない。


俺のやることなすこと全て見逃してくれる。



はは。大人ってやつは利口だよ。

そうやって自分の立場を必死で守ってればいい。



結局、どんな綺麗事や理想論語った所で…

絶対権力の前ではそんなもん何の役にもたたねぇんだよ。
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