君色


「それ以上近づいたらお前を学校にいられなくしてやるからな!!」

「…………」

「いいのか!?俺の親父は政治家だ、俺の思い通りにならない事なんてないんだぜ!!」

勝ち誇ったようにそう言った俺を見て、片桐は溜め息をついた。


「……これ以上あたしをガッカリさせるな。今のあんた、最高にカッコ悪い」

「あぁ…?」

「別にあたしは趣味で先生やってんだし、クビなんて全然怖くないよ。学校は他にもあるし?でもね、その瞬間、あんたはあたしに負けを認めた事になるんだよ」

「…………」

「戦いもしないウチから権力でねじ伏せる。いいご身分だね。一人じゃ何も出来ないクセに!あんたが掲げてる権力はあんたの物じゃない!!父親の力じゃないか!!」

「…っるせぇ…」

「結局あんたは、ママとパパに甘えてる赤ん坊と変わんないんだよ!!悔しかったら自分の力だけでなんとかしてみな!!」


「…っるせぇぇぇぇーーーーーーーーー!!!」
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