君色
放課後、誠に不本意ながらザマス先生を訪ねて職員室に行ってみると、すでに須往北斗の姿があった。
こいつは部活も特にやってないようだし暇なんだろう。
見た目からして話の長そうなザマス先生の説教は意外にも淡白なものだった。
(呼び出すほどの内容か…?)
職員室を後にしても怒りが治まらないあたしは、この日、数週間連れ添った望遠鏡を手放し、須往北斗の観察をやめた。
顔を見るだけでムカツク。
早く席替えしてほしいな。
そう思っていた。