君色
「…それって付き合ってるのかぁ?」
「はは。俺にもよくわかんねー。先生はどーなの?誰かと過ごすの?」
「奇遇だな。あたしも彼氏はいっぱい居るんだが、クリスマスはゆっくりしたい主義だ」
「ぶはっ。先生が言うとギャグ以外の何ものでもないね」
「むっ。失礼な!!」
それから、俺達は窓から見える雪景色を、しばらくの間見つめていた。
「なぁ、須往」
「何?」
「ウチに来るか?」
「え…?」
「一人者同士、寂しいパーティーをしようじゃないか」
あの時の初雪に、俺はどんなに感謝をした事だろう。
別にいいんだ。どんな形でも。
ただ君と過ごしたというその事実があれば
俺にはそれだけで充分だから…