君色


クリスマスが終わると、すぐに冬休みがやってきた。


先生に会えない日が続いて、俺はとても退屈していた。



そんな時。

「あれー?北斗?」

「!中野…」

コイツと偶然再会した。


中野は、小学校の時からの同級生だったが
俺が荒れるようになってからは、ずっと会話を交わしていなかった。


なんとなく、俺はコイツを巻き込みたくなかったからだ。



「久しぶりじゃん。こんな所で何してるの?」

「お遣い頼まれたんだよ」

「………へぇ。やっぱ、何かお前変わったよな」

「は?」

「お遣い終わった後暇してんの?久々に俺んちで遊ぼうぜ」

「あ、あぁ…」


正直、少し戸惑った。

小学校の頃は、中野とだけはよく遊んでいたけれど、中学に入ってからパッタリとつるまなくなったから


何を話していいのかとか、どう接していいのかとか、そんな事ばかりを考えていた。
< 88 / 270 >

この作品をシェア

pagetop