君色
おーおー。
転入早々堂々とおさぼりですかぃ。
いい根性しとるやんけ。
なんだか無償に腹が立ったあたしは、廊下の窓から須往に向かって缶ジュースを放り投げた。
もう中身は殆ど入ってないし、別に当たってもさほど痛くないだろう。
そして見事にその缶は、須往の額に直撃した。
「いてぇぇっ!!!!」
須往はガバッと飛び起き、きょろきょろとあたりを見回す。
「あはははは!」
その姿がおかしくて、あたしはついつい大声で爆笑してしまった。
「てめぇ!!何しやがる!!」
「バーーーカ」
あたしがニィーッと笑いながらそう言うと、須往はさらに悔しそうな顔をした。
不覚にも、なんだかちょっとカワイイと思ってしまった。