君色
――――
――――――――――
――――――――――――――
「おい、何でジャージじゃダメなんだよ」
…………。
久しぶりに会ったってのに、何でそんな色気の無い会話から始めるかな。
そう、今日は大晦日。
これから二人で初詣に出かける所だ。
「いいじゃん、そのワンピ似合ってるよ」
「そういう問題じゃない」
そういう問題だよ!
あんたがウチの学校に来てからその姿しか見た事ねぇっつーの。
「だって、先生せっかく綺麗なのに勿体無いよ」
「は!?お前熱でもあんのか!?」
本当にジャージしか持ってないって言うから、
今日この日のためにわざわざ俺が、ワンピースをしたててやった。
ちょっとだけ胸元が広く開いた、黒色のロングのワンピ。
細くて白い先生の体にはとてもよく映える形だ。
今日は髪の毛を結ぶのも禁止。
メガネも禁止。
という俺のワガママを、すんなりとは言わないが、嫌な顔をしながらも片桐は聞いてくれた。
俺は、女を綺麗にする事にかけては天才じゃないかと思う。
ワンピの上に羽織ったコートがミスマッチだった事を差し引いても充分に、その美貌は生かされていたからだ。
――――――――――
――――――――――――――
「おい、何でジャージじゃダメなんだよ」
…………。
久しぶりに会ったってのに、何でそんな色気の無い会話から始めるかな。
そう、今日は大晦日。
これから二人で初詣に出かける所だ。
「いいじゃん、そのワンピ似合ってるよ」
「そういう問題じゃない」
そういう問題だよ!
あんたがウチの学校に来てからその姿しか見た事ねぇっつーの。
「だって、先生せっかく綺麗なのに勿体無いよ」
「は!?お前熱でもあんのか!?」
本当にジャージしか持ってないって言うから、
今日この日のためにわざわざ俺が、ワンピースをしたててやった。
ちょっとだけ胸元が広く開いた、黒色のロングのワンピ。
細くて白い先生の体にはとてもよく映える形だ。
今日は髪の毛を結ぶのも禁止。
メガネも禁止。
という俺のワガママを、すんなりとは言わないが、嫌な顔をしながらも片桐は聞いてくれた。
俺は、女を綺麗にする事にかけては天才じゃないかと思う。
ワンピの上に羽織ったコートがミスマッチだった事を差し引いても充分に、その美貌は生かされていたからだ。