日暮れの緋色
 「あ?坊主、なんか用か??」



 通りをうろうろしていると、突然後ろから声をかけられた。



 振り返ると、そこにはいかにも軽そうな男子高校生が肩に鞄を引っ掛けて、「メイド商会」の扉を開けていた。



 「あ!あった!!」



 比呂はうれしくなって、店の中に駆け込む。



 その後ろから高校生が扉を閉めながら入ってくる。



 比呂の目の前には、昨日と同じようにフランス人形のようにかわいらしい女の子が椅子に座っていた。

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