日暮れの緋色
「失踪事件は続いているのか?」
「ええ。けれど、いずれも未解決でしかも誰も犯人を見ていませんの。もしかしたら・・・すみませんが、庸介さん。奥の部屋に行ってください。そして、朝まで絶対に出てこないでくださいね。」
頼んでいるはずなのに、確実に命令だった。
比呂はその時ミコトの瞳の色が紫になっているのに気づいた。
庸介はその異変に気づかないのかと彼を見上げると、彼は強い催眠状態にあるかのように目はうつろになり、ただ一度大きくうなずくと比呂を抱き上げて奥の部屋へと向かった。
比呂はその現象が怖くて、情けないことに身動きが出来なかった。
「ええ。けれど、いずれも未解決でしかも誰も犯人を見ていませんの。もしかしたら・・・すみませんが、庸介さん。奥の部屋に行ってください。そして、朝まで絶対に出てこないでくださいね。」
頼んでいるはずなのに、確実に命令だった。
比呂はその時ミコトの瞳の色が紫になっているのに気づいた。
庸介はその異変に気づかないのかと彼を見上げると、彼は強い催眠状態にあるかのように目はうつろになり、ただ一度大きくうなずくと比呂を抱き上げて奥の部屋へと向かった。
比呂はその現象が怖くて、情けないことに身動きが出来なかった。