恋のどれい
王子さまは
きっかけは、ほんとうに簡単。
あたしにボールが飛んできた。
ぶつかる、って思ってたのに。
だれかがそのボールをキャッチしてくれた。
ボールをキャッチしてくれたひとはあたしににっこりと微笑んで、そのまま友達のところに戻って行った。
きどってなくて、かっこよくて、スラリと長身で。
ほんとうの王子さまだと思った。
ほんものの王子さまだと思った。
ただそれだけ。
たったそれだけ。
恋をしました。
きらきらでなに1つけがれのない王子さま。
だと、思ってた。