恋のどれい


あたしは机に伏せたまま言った。



「嫌です」



きっぱりと。



「俺のこと好きなんだろ。ならいいじゃん」


「好きじゃないですもん…」



「だーっ!もう。俺とデートしてみてからきめやがれっ!」



は…?



あたしは強引に前川くんから手を引っ張られた。




前川くんはちゃっかりあたしのかばんを持って、あたしの腕を持って走り出す。



どこ行くの…。



抵抗する力もないあたしは、前川くんに引っ張られたまま。




あたしはうつむいて歩く。





ほんとうに、ダルイ。



どこかについた。




部屋に、ベット。





ここが、ホテルとか…?


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