恋のどれい
あたしのとなりには、整った顔。
寝苦しそうに、寝ているけどさわやかな顔。
「おおおおおおおっ…」
王子?!
あたしはびっくりして起きあがった。
毛布がはがれて、前川くんにかかる。
「…あ。起きたんだ」
ななんでとなりに寝てるのっ!
あたしはスウェット姿。
みだれていないのを確認して、ベッドのはしっこで正座した。
「ぷっ。かぜっぴきをおそうほど落ちぶれちゃあいないから」
なんて。
「わかってるもん!」
熱い顔がますます熱くなった。
「ほれ」