恋のどれい
「おもしれーやつ」
って、前川くんが言ったのに気づかないまま。
あたしは、前川くんに目をつけらてしまった。
「う~」
「なにー。あんただいじょうぶなの?寝てくればいいのに」
理恵ちゃんー、寝れたら苦労しないよ。
前川くんがあんなんだったって、言えないし。
理恵ちゃん、前川くんの隠れファンなんだもん。
「…あ」
「にゃに…」
あたしはダルそうに、理恵ちゃんの見ているほうを見る。
「あ」
保健室で前川くんといた女のひと、たち。
あたしを呼び出した。