恋のどれい


って!なに言っちゃってるんだあたし!!




…前川くんの整った顔がおりてきて、優しいキスをしてくれた。


それからだんだん濃厚なキスになってきて、あたしは背中をのけぞらせた。



あたしの体がビクっと反応する。



前川くんの冷たい手が、あたしの肌に触れている。


あたしは、くすぐったいのを我慢…。




「……?」


前川くんの感覚がなくなって、あたしは不思議に思ってあたしは目を開く。




前川くんの降参のポーズ。


あたしの上にはもういなくて、手を挙げて正座している。



「なに…?」


「や。やっぱ…本気で、好きなのには手出せないみたい、みたいな…」


< 93 / 96 >

この作品をシェア

pagetop