恋のどれい


「あたしの家に来よう?そりゃあ部屋はべつべつだし、家賃も半分こだし」


毎日がもっと楽しくなると思う。




同棲。

ずっといっしょにいられたらな、と思った。



「このまま、ずっと居座っちゃおうか…」


前川くんも思っていたことはいっしょのようで、ずっとって、ことは。



「ずっと…?」


「…芽衣のこと、大事にする。ずっと。未来には必ず芽衣といっしょだって」


「プロポーズ………?」 




涙が出る。


前川くんの未来予想図にあたしがいる。


あたしの未来予想図にも前川くんがいる。





「うん」


「ありがと…」



キスをした。


このぬくもりを、これからもずっと感じられたらいいな、って思った。

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