Memories - 年の差恋愛 -
自分の家へ向かっているのに、なんだか妙に緊張してしまって。

隣で運転している飛田さんをちらっと見ると、なんだかいつも通りで一人で緊張している自分がおかしい。

「俺の家からどうやって行こうか」

「まだ少し早いから歩きますか?でもちょっと遠いかな?」

そんなに離れていない私たちの家だけど車ならあっという間の距離も歩くとそれなりに時間がかかる。

それでも時間はたっぷりあるし、天気もいいので歩いていくことにした。

一旦飛田さんの家に入り、干したままだった洗濯ものを取りこんだりして。

荷物を持って家を出たら少し遅くなってしまった。

結局、荷物もあるからということで通りでタクシーを拾って私の家へ。

タクシーの中ではなんだか二人して無言で、でも飛田さんはぎゅっと私の手を握っていてくれた。

「ありがとう」

家の前でタクシーを降りると、普段車なんてめったに洗わないお父さんが自分の車と私の車に水をかけていて。

回りに沢山泡が落ちていたので、ちょうど洗い流している所なのだろう。

珍しい光景になんだお父さんも緊張してるんじゃん、なんて少し安心。

「こんにちは!」
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