Memories - 年の差恋愛 -
そんなお父さんを見つけた飛田さんが大きな声で挨拶をしていて。

金曜日、たった数分話しただけの二人なのに、なんだかすごく打ち解けた感じで見ている私もうれしい。

「おお、来たか」

なんて、私には見せない顔で飛田さんを迎えてくれるお父さん。

「ただいま」

「おかえり」

荷物を置いて、手伝いますなんて二人で車を洗い始めてしまった。

きっとお父さんはこういうのに少し憧れていたんだろうな。

家の中のことすらまともにやらない私だから、洗車なんてせいぜいガソリンスタンドでお願くするくらい。

もちろん、お父さんと一緒になんてやったこともないと思う。

「私先に中に行きますね!」

お父さんと飛田さんは何やら楽しそうに話をしながら車を拭いていたので、声だけ掛けて私は家の中へ。

玄関を開けるといいにおいがして、お母さんが料理を作っているのがわかった。

「ただいま」

「あら、おかえりなさい。あら?飛田さんは?」
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