Memories - 年の差恋愛 -
「友達?」

とっさに出てしまった、嘘。

でも本当に最近遊んでいない友達を誘って食事に出かけようとは思っていた。

…まだ誘っていないけど。

「そうなんです。短大の時に仲よくしていた子で、最近なかなか会えなくて」

家へ帰ったらすぐに連絡しよう。会えるといいんだけど。

嘘をついてしまったことで聞かれてもいないのにあれこれしゃべってしまい、また後悔。

どうか嘘だってばれませんように。

「そっか、じゃあまた改めて皆に紹介する場を設けるよ」

「ごめんなさい」

にっこり笑う飛田さんに申し訳なくて、顔を見ることが出来なくなってしまった。

嘘ついちゃった。

でも、同窓会にまでついて行くような女にはなりたくないよ。

それからしばらくおしゃべりをして、お店を出て。

パーキングの車の陰で触れるだけのキスをしてからわかれた。
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