Memories - 年の差恋愛 -
どうしたらいいのかわからず、とりあえずメモリに登録して隣を見ると、真剣な顔をした飛田さんが「よし!」とつぶやいて携帯を閉じた所だった。

私の視線を感じたのか、ふっと私の方を見ると優しい笑顔を向けてくれて。

不覚にもドキッとしてしまった。

どうしよう、きっと今の私、顔が赤いよ。

手の中にあった携帯を、思わずぎゅっと握りしめてしまう。

その瞬間、バイブにしてあった携帯がふるえて、びっくりして「うひゃっ」と変な声を出してしまった。

「あはは。大丈夫?」

あわてる私を見て、飛田さんがおかしそうに笑っていて。

「すみません」

ますます恥ずかしくて、俯きながらなぜか謝ってしまった。

そっと携帯を開くとメールを受信していて。

受信したメールを確認すると、それは隣にいる飛田さんからだった。

『さっきの誘いは本気だから。歓迎会が終わったら、駅近くにある本やで待ってます』

メールにはそう書かれていて。

あれは夢とかじゃなくて、本気だったんだ。

ドキドキが止まらなくなってしまう。

恥ずかしくて飛田さんの顔を見ることができず、キョロキョロと店を見渡すと、離れたところに座っている里奈が、にやにやしながらこちらを見てVサインをしていた。

里菜の周りはおじさんばかりだけど、楽しそう。

綾はどこに居るのかと探すと、里菜の近くで同じ部署の若い男性達と盛り上がっていた。

皆、それなりに楽しんでいるんだ。

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