Memories - 年の差恋愛 -
はー。

別に隠すことじゃないんだけど、なんとなく今日は恥ずかしくて話せないなぁ。

なんとなくカバンの中から携帯を取り出すと、メールが届いていて。

「え、飛田さん…」

もう家に着いたの?

『車の中に紙袋がありました。中身はいただいていいのかな?』

あ、マドレーヌ…。

すっかり忘れていたマドレーヌだったけど、車の中に置きっぱなしだったんだ。

メールに添付されていた写真は、車の中でマドレーヌにかぶりつく飛田さんのアップで。

写真を見て思わず噴き出してしまった。

やっぱ可愛い、かも。

14歳年上って、すごく大人だと思っていたのに、飛田さんのことを知れば知るほどそんなに上に思えないのは、なぜ?

なんだか嬉しくて、心が温かくなる。

食べてくれたお礼を返信して、シャワーを浴びて寝ることにした。

明日、会社でどんな顔をして会えばいいのかな?

どきどきして、普通にできないかも。

興奮気味でなかなか寝付けなかったけど、飛田さんと過ごした一日を思い出しながら目を閉じていていつの間にか眠りについて行った。
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