Memories - 年の差恋愛 -
「ご、ごめんなさい」

「いや、家にいたならいいんだ。無事でよかった」

ふわっと笑った飛田さんにドキッとしつつも、そっと伸びて来た彼の手に引き寄せられるように近づいた。

頭の後ろに回された手によって、さらに引き寄せられた私の唇を、彼の優しい唇がふさいで。

「遅いからな。お休み」

ちゅっと音を立ててから離れたそれに、もっとって思っちゃう。

「来てくれて、ありがとう」

心配掛けてごめんなさい。

少しだけ話をして、週末は飛田さんの家へ行くことを約束して帰って行った。

こんなに遅い時間まで私のせいで…。

部屋へ戻って携帯を確認すると、何度も残っている飛田さんからの着信履歴。

本当に沢山心配掛けてしまった。

申し訳なくて、どれだけ謝っても許されないような気がして。

そろそろ家に着いたかなという時間を見計らってごめんなさいとおやすみなさいのメールを送ると、すぐに「おやすみ。いい夢を」と返ってきた。

明日、会社で会ったらきちんと謝ろう。

すぐそばにある携帯の着信に気がつかない自分が嫌になってしまう。

なんだか目がさえてなかなか寝付けないまま、寝不足で朝を迎えた。
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表紙・目次

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