Memories - 年の差恋愛 -
少しだけおしゃべりしてから電話を切って、そのままベッドへごろんと倒れこむ。

電話を切るときってどうしてこんなに切なくなるの？

また明日になれば会えるのに。

「まるで初恋？」

自分で口にして、おかしくなってしまう。

会えない時間に、あんなに携帯電話が気になって仕方ないのっていつ以来だろう？

彼氏がいたときだって、こんなに電話が待ち遠しいと思ったこと無いんじゃないの？

自分のことなのに、今までと違うこの気持ちがこそばゆくて。

閉じたばかりの携帯を再び広げ、着信履歴を見るとほとんどが飛田さんから。

電話よりもメールのほうが多いとはいえ、友達からの着信が最近はないことに気がつく。

発信履歴を見ても同じで、自宅か飛田さんか。

「ふふっ」

恋、してるんだなぁ、私。

画面をメール作成にして、飛田さんにお疲れ様とおやすみなさいのメールを送った。

今日は少し早いけど、もう寝よう。

そして、明日も少しだけ早く会社へ行って、飛田さんが来るのを待とう。

部屋の電気を消して、瞼を閉じた。
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