Memories - 年の差恋愛 -
「お母さん…」

それって、泊ってきてもいいってことだよね?

考えなかったわけじゃないけど、土曜日は家に帰るつもりはなかった。

だからこそ、今夜はご飯を食べたら帰宅しようと思っていたのに。

お母さんの言葉に胸が熱くなって涙がこぼれそうになる。

料理を玄関に運び、自分の部屋へと駆け込んでから大きめのバッグを引っ張り出した。

どうしよう、2泊分の準備をする?

今夜も泊ってもいいのかな。

携帯を確認すると、飛田さんからの連絡はまだない。

ってことは、まだ仕事をしているってことだよね。

クローゼットからいくつか服を引っ張り出し、お気に入りを2泊分用意した。

今日は…もう出かけないだろうから、部屋着でもいいかな。

化粧品などのお泊まりセットも鞄に詰め込み、時計を確認するともうすぐ20時。

なんだかんだで時間がかかってしまったけど、そっとリビングへ降りて行くとお父さんとお母さんが食事を取っていた。

「泊りに行くんだって?」
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