僕の女王様
「佐久間、聞いたか?」


たぶん聞いていないと思うので首を横に振る。


勇人は情報通だが、自分はどちらかというと情報に疎い。


勇人は逐次報告してくれなければ、校内全員が知っても自分だけ知らないといったような事実があっても不思議がないと思っている。


「文化祭のメインイベント、鬼ごっこになったらしい」


目を輝かせている勇人の顔を見れば、それがただの鬼ごっこではないことを教えてくれる。


生徒会が主催と聞けば、心配なのは、女王様の心情だ。


機嫌が悪いとそのまま僕に返ってくる。
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