僕の女王様
「会長のクラスは1時間目なんですか?」


そんなどうでもいい質問にも笑顔で返しているから、当然機嫌が悪いことは僕しか知らない。


「三崎、宿題やってきたか?」


仕方ないので、2人の会話に割り込む。


一瞬、勇人に睨まれたような気がするが、気のせいではないだろう。


「あぁ、やってきたよ」


それだけ答えると、再び女王様との一方的な会話に戻る。


自分が不憫だと思うのは、一瞬僕をみた彼女の視線に『役立たず』と読みとれたからだ。
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