僕の女王様
「大丈夫?」


そう白々しく聞いてみれば、鋭い視線が返ってくる。


「う、動かないで」


席を立ち隣に座ろうとすれば、予想どおり静止させられる。


予定どおり元の位置にもどり観察する。


「大丈夫か?顔色悪いよ」


『血の気が引く』という言葉はこういう時使うのだと理解できた。


「あっ……」


そう言って指を指せば誰しも、そこを見てしまう。


「………」


睨む気力もない千里を見れば、やりすぎてしまったと反省する。


「ごめん」


謝ってみたもののきっと今の彼女には届いていない。
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