僕の女王様
女王様の婚約者
「千里さんの好きな人ってあの人だったんだな?」


急な男の出現に驚きを隠せない。


「いい人だよ。高城さんは」


女王様にとっても、会社にとっても彼以上の人材はいない。


優秀で人望があって、まるで僕とは正反対の人物。


自分と比べる事が失礼だとさえ思う。


「俺はてっきりお前だと思っていたぞ」


「そんなわけないだろ」


そう自分に言い聞かせる。


そんなわけないのにどこか期待していた。


少なくとも嫌われているとは思わない。


まさか婚約していたなんて、教えてくれてもいいと思う。
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