僕の女王様
女王様との思い出
「海斗、待って」


これは夢だ。


随分、昔の思い出。


あの頃は、千里が僕の後をついて回っていた。


勉強の時間に抜け出しては僕に会いに来ていた。


見つかると当然怒られるのは僕で正直おもしろくなかった。


「ついて来るな」


よくそう言って千里を追い払っていた。


僕はうざったいという素振りを見せる。


千里には内緒だけど、千里とのそんなやりとりは嫌いではなかった。
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