僕の女王様
だいたい、あれは告白といえるのだろうか?


「海斗は私のことどう思っている?」


泣きそうな声で聞かれれば、「嫌い」とはいえない。


もちろん、言ったとしても本気ではない。


それでもこのときは、嘘でも言ってはいけない気がした。


「私、婚約してないよ」


なかなか、解答が貰えず、千里はしびれを切らして口を開く。


そして、自分のことが好きだったのだと告げた。
< 53 / 84 >

この作品をシェア

pagetop