僕の女王様
「面白くなさそうですね」


「当然でしょ」


今日は海斗と遊びに行くはずだった。


それなのに隣にいる男は別人に変わり、あろう事か大嫌いなパーティー会場へ向かっている。


しかも、会いたくない人物が大勢いる。


「今日だけだから我慢してくれ」


そう素直に頼まれば拗ねるしかなくなる。


「千里ちゃん、お久しぶりね。すっかりきれいになって・・・」


会場に着くと裕也の母が出迎えてくれた。


私を待っていてくれたというよりも一人では会場に入りにくかったというところだろう。
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