続きの俺様!何様?執事サマ!?




「お。やっぱりええなぁ」



ドアの隙間からひょこっと顔を出したのは、櫂。

革靴の音を響かせてこっちへくる。



「似合うでー」

「あ、ありがとう」



櫂に素直に口にされると、なんだか照れる。

ごまかすように笑った。



「爽より先に見てもーて、怒られるわな」

「………爽に見せて、大丈夫かな」



なんかドレス負けしてそうで怖い……。

顔を青くさせると、櫂が声をたてて笑った。



「ははっ、だいじょーぶ。いつも通りかわええよ」



軽い口説き文句と、セットの笑顔。

変わらない。




だけど、ただひとつ、変わったのは――




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