プラム
2人して手をつないだままホテルの部屋に入り、そのまま今日2度目のシャワーを浴びた。



「小林さんってば。そんなにずっと繋いでなくても、あたしは逃げないからー」

冗談まじりにそういうと、小林さんは慌てて手を離した。

「ごめん、そういう意味じゃなかったんだよ!」



彼のこういうところがとても好きだ。
素直で、誠実そうで……彼の家族が羨ましい。



あたしにもこんなお父さんがいたらな。でもそれじゃ小林さんみたいな人とは出会えなかったかもしれない。


彼の背中を丁寧に洗いながら、そんなことを思った。




不意に彼が振り向いて、あたしの頬に、首筋に触れる。
そして、その手はだんだん下りてきて乳房にたどり着いた。



ボディソープの泡が気持ちいい。





もちろん、小林さんの手も。
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