魔神戦記!
擦れ違いざまに翼で切り付ける、速さを活かした攻撃!
破天虹も砕鋼峰も奴の手の中。
コレと言った武器も無い俺には、攻撃手段が限られている…
「!!」
ガルウノサスは砕鋼峰を取り出し、構えた。
スピードは俺の方が速くても、軌道さえ読むことができれば…
俺を斬ることは簡単だ。
ましてや砕鋼峰は『何でも斬ることが可能な剣』。
このままでは、俺が真っ二つにされる!
「くそっ!」
俺は慌てて方向転換した。
間一髪、奴の斬撃は免れたが…
これでフリダシだ。
ガルウノサスが俺に言う。
『魔神。
忘れているようだが、この身体は貴様の身体だ。
傷を負わせれば、貴様自身が傷つくことになるのだぞ?
良いのか?』
う…
確かに奴の言う通りだ。
奴を倒せば、俺が戻るべき身体もタダでは済んでいないだろう…
ヘタをしたら、身体を失うコトになってしまう。
(どうすれば良いんだ…)
(ウノサス、方法はあるわ)
那由の声が頭に響く。
テレパスだ!
(那由、その方法は!?)
(縁想海を使うのよ)