魔神戦記!
 
まずは奴の懐に飛び込む!

「ぉおおおおおっ!!」


シュブ!
シュワ!
スシャ!
ギュシ!
シュバ!


空中をメチャクチャなジグザグの軌道で飛び回りつつ、ガルウノサスに接近して牽制する!

『……何をするつもりだ?』

奴は微動だにせず、腕を組んだ姿勢でじっとしている…


(死角に入った!)

今だ!!


尾の縁想海を抜き……

…!!?
抜けない!!

何故だ?

もしかして…
今は俺自身が刃の役割だから、刃が束を取るコトはできないのか…?


だが四の五の言ってる場合じゃ無い!

このチャンスを逃したら、ガルウノサスに二度と近付けないだろう…

抜けないなら抜けないで…


パシ


「っ!!?」

『…何だ、これは?』

ガルウノサスは俺の尻尾を掴んでいた。

『もしや、第3の魔剣か!?
これを手に入れれば、我は真の魔神となる!』

ガルウノサスが、俺の尻尾から縁想海の束を引き抜いた!

「ぐ…ぁ…ぉ……」


シュアスワァ………


俺の身体が…
消える…………


(いいえ、それで良いの)

ラシス…?

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