魔神戦記!
シュウゥ……
戦いが終わり、俺の燃え盛る姿は銀色の魔神の姿に、そして地上に降りて白銀狼牙の姿へと戻った…
「う…」
久々の『実体』の重さからか、戦闘の疲労からか…
俺は地べたに、顔面からモロに倒れ伏した。
(ルシヴァナ、透徹…
アイツらは大丈夫か…?
ディノウン、蜂姫…
ルシヴァナを助けることはできたのか…?
リ・シュウ、捨て身で俺を救ってくれて済まなかったな…
さゆり……
ラシス………)
目に映るのは闇だけ。
指一本動かせない。
このまま…………
その時、頬に温もりを感じた。
闇の中…
顔は見えずとも、それが誰だかすぐに分かった。
「お帰りなさい、狼牙」
「…ただいま、さゆり…」
俺はこの時、まだ気付いていなかった。
この先…
さゆりをも、神と凶と人間の三つ巴の戦いに巻き込んでしまうことになっていまうコトに…
〜激の章・完〜