魔神戦記!
「………」
外策隊の連中は、眉一つ動かさずにリ・シュウの行動を凝視していた。
「ディノウン、奴ら少し様子が変じゃないか?
普通の人間なら、あんな非常識なコトを見せられたら怖じ気づくハズだ」
「そうです。
ですが彼らは全く動じる様子がありません…
外策隊には、何か秘密がありそうですね」
俺の意見にディノウンは賛同した。
やはり何かある…
リ・シュウもそれに気付いたのだろう。
「ならば、これはどうだ?」
シュゴオオオオオッ!!
みるみる内に、リ・シュウの姿は巨大な龍に変化した!
俺が魔狼転化した時に見せた、リ・シュウの真の姿『紅龍』だ!
「………」
しかしその恐ろしい龍を目の前にしても、外策隊は尻込みすることは無かった…
『どういうことだ?
コイツらからは、まるで恐れを感じない…』
流石のリ・シュウも、自分の考え通りにコトが進まなかったのは心外だっただろう。
よく見ると外策隊の面々、生きている人間の『眼』では無い。
「コイツらの眼…
まるで『死人』か、『人形』のようだ…」