魔神戦記!
『ようこそ、神々の諸君。
いや、今は人外の諸君と言うべきかな?
私は伍凶将の一人…
もっとも、もう伍凶将は私しか居ないがね。
天の力を司る
『威渦鎚(いかずち)』!」
…どれだけ耳が良い奴なんだ?
こちらからは奴の姿を確認できない程、遥か空の彼方に居るというのに。
「人外め!
雷を操るコトができるのか!
危うく隊員に命中するところだった…」
この隊長格は何を言っている?
現に今、何人かが殺されたじゃないか!
…と思った時、俺は凶のルールを思い出した。
『凶は、存在する力を喰らう』
さっき稲妻に撃たれた連中は、あの瞬間に『存在を喰われ、初めから居なかったコトになった』のだ…
このまま外策隊を放置して威渦鎚を探しに飛んで行っても良いが、それでは外策隊は一人残らず雷の餌食になってしまうだろう。
人間を守りつつ、凶を探し出すしか無い!
「ディノウン、リ・シュウ!
俺と凶を探しに飛んでくれ!
ルシヴァナと透徹は、この人間達を凶の攻撃から守るんだ!」