魔神戦記!
 
(…とりあえず、策を言え)

リ・シュウも、俺と同じコトを思ったのだろう。

(俺の案は…)

ディノウンは俺達に、自分の策を伝えた。


………それは確かにイチかバチかの賭けだった。

(…危険な賭けだ。
しかし今は、それ以外に打開策は無さそうだな)

(ええ、ですから…
もし失敗すれば俺達は…)

(そこまでだ)

俺はリ・シュウとディノウンの会話に割って入った。

(失敗した後のコトは、失敗した後に考えればいい。
今は…)

俺は、言い終わらない内に空を駆け出した!

「前に進むコトだけを考える!
…イグニッション!」


再び炎を纏った俺が飛び行く様は、さながら空を裂く一筋の流星…

それを地上から見た人は、俺の姿に何を願うのだろうか?


俺は願いを叶えるコトはできないが、それでも…

「俺には人を…
さゆりが居る世界を守る義務がある!
それは俺が、魔神の宿命を受け入れた理由だから!」


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